遅発性ジスキネジアはどのような人に起こりやすいのでしょうか?
遅発性ジスキネジアが起こりやすい要因
遅発性ジスキネジアが起こりやすい要因には、以下の表のようなものがあります 1)。
要因の一つに抗精神病薬など、一部のお薬の使用がありますが、高齢の患者さんは、若年の患者さんに比べて、少ないお薬の量でも遅発性ジスキネジアを起こす可能性があるといわれています 2)。また、お薬の量や使用している期間も起こりやすさと関係があるとされていて、使用している期間が長いほど起こりやすくなると考えられています 3)。
さらに、糖尿病、喫煙、アルコール依存も遅発性ジスキネジアを起こしやすくする要因とされています。これらは、病院で適切な治療を受けたり、担当の先生などの助けも借りながら生活習慣を改善したりすること(例:食事を見直す、運動する、タバコやお酒を減らす)によって、調整できる要因ともいえます 3)。
抗精神病薬などのお薬の使用については、担当の先生が、治療中の病気のことも考えながらお薬の種類や量を調整することができます。
遅発性ジスキネジアが起こりやすい要因 1)
【身体的要因】
- ⾼齢
- ⼥性
【かかっている病気など】
- 糖尿病
- 脳に損傷や障害がある
- 精神疾患*にかかっている期間が長い
(*統合失調症など) - 抗精神病薬などのお薬を使⽤している
【生活習慣・その他】
- 喫煙
- アルコール依存である
など
【参考資料】
- Solmi M, et al. J Neurol Sci. 2018; 389: 21-27.
利益相反:著者には、ヤンセンファーマ株式会社の顧問又はアドバイザーを務める者、同社に専門家証言を提供した者、及び同社より謝礼又は助成金を受けた者が含まれる。 - Xiang YT, et al. Int J Geriatr Psychiatry. 2014; 29(4): 359-366.
利益相反:著者には、ヤンセンファーマ株式会社のデータ安全性モニタリング委員会のメンバーを務める者が含まれる。 - Jeste DV. J Clin Psychiatry. 2000; 61(Suppl 4): 27-32.